トランプ氏がカタール首相と会食 イスラエルによる空爆受け

2025/09/13 18:10 

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 トランプ米大統領は12日、カタールのムハンマド首相兼外相とニューヨークで会食した。イスラエルによるカタールでの攻撃への対応のほか、カタールが米国と共に仲介に取り組んできたパレスチナ自治区ガザ地区での停戦交渉などについて協議したとみられる。

 カタールの首都ドーハにはガザのイスラム組織ハマスの拠点があり、イスラエルは9日にハマス指導部を狙って空爆を実施した。カタールがイスラエルへの反発を強める中、イスラエルは再度の攻撃も辞さない構えを示している。

 ムハンマド氏は12日、トランプ氏との会食に先立ち、ホワイトハウスで米国のバンス副大統領、ルビオ国務長官とも会談した。カタール外務省などによると、カタールが注力してきた中東における紛争の「仲介者」としてのあり方の今後や、米国との防衛面での協力に関して協議した。

 ムハンマド氏は会談で、イスラエルによる空爆を受け、国内の治安や主権を守るため「あらゆる措置」を取ると強調しつつ、中東の安定に向けた米国の取り組みに謝意を示した。

 米国は、「仲介外交」を推進するカタールとの関係を重視し、中東最大規模の米空軍基地も置いている。一方、米国とイスラエルも「特別な関係」と言われるほど緊密だ。米国にとっては双方の対立がこれ以上深まるのは避けたい事態だ。トランプ氏もイスラエルへの不満を表明している。

 米国務省によると、ルビオ氏は13日からイスラエルを訪問。イスラエルとハマスの戦闘に関し、「米国の優先事項」を協議することなどが目的だという。【ワシントン松井聡、カイロ金子淳】

毎日新聞

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