米最高裁、FRBクック理事の即時解任認めず 来年1月に口頭弁論

2025/10/02 11:07 

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 トランプ米大統領による米連邦準備制度理事会(FRB)のクック理事の解任通告を巡る訴訟で、米連邦最高裁は1日、クック氏の即時解任を認めない判断を示した。その上で口頭弁論を来年1月に開くと決めた。米メディアが一斉に報じた。

 今回の判断により、クック氏は年内2回の連邦公開市場委員会(FOMC)に出席できる。

 トランプ氏は8月、クック氏が理事就任前の2021年に住宅ローンを巡る不正を働いたと主張し、解任を通告する書簡を公表。クック氏は解任を「違法かつ無効」としてトランプ氏を提訴した。1審と2審ではクック氏の訴えが認められ、トランプ氏は不服として最高裁に申し立てをしていた。

 トランプ氏はFRBに何度も利下げを要求してきた。クック氏は利下げに慎重とされ、トランプ氏は解任して利下げ推進派をFRBに送り込みたい思惑があるとみられる。

 FRBは9月のFOMCで24年12月以来、6会合ぶりの利下げを決めたが、トランプ氏は1日、自身のソーシャルメディアでパウエル議長を名指しし、「『手遅れ』な妨害者だ」と非難した。【ワシントン浅川大樹】

毎日新聞

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