北朝鮮国営の朝鮮中央通信は７日、中国共産党の李強（りきょう）首相を団長とする代表団が、１０日に開かれる朝鮮労働党創建８０周年の祝賀行事に出席するため、訪朝すると報じた。李氏は共産党の序列で、習近平総書記（国家主席）に次いで２位。滞在中、金正恩（キム・ジョンウン）朝鮮労働党総書記と会談するとみられる。

　中朝関係は一時、冷え込みも指摘されたが、最近は良好をアピールする場面が増えている。

　９月に北京で開かれた「抗日戦争勝利８０年」の記念行事に金氏が出席し、習氏と約６年ぶりに会談。協力関係を発展させることで一致した。李氏の出席は、中国が北朝鮮を重視していることの表れと言える。

　７人いる共産党最高指導部の政治局常務委員が訪朝するのは、序列３位の趙楽際（ちょうらくさい）・全国人民代表大会常務委員長が２０２４年４月に平壌を訪問して以来。

　韓国軍合同参謀本部によると、平壌では１０日に合わせて大規模軍事パレードを準備する動きがある。パレードが開催されれば、李氏や、ロシアから代表団を率いて訪朝する与党「統一ロシア」のメドベージェフ党首（前大統領）らが出席する見通し。【ソウル福岡静哉】