中露朝、再び結束を内外に誇示へ 北朝鮮の大規模軍事パレードで

2025/10/07 17:27 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 北朝鮮の朝鮮労働党は10日、党創建80周年を迎える。国営の朝鮮中央通信によると、これに合わせて中国の李強(りきょう)首相とロシアの与党「統一ロシア」のメドベージェフ党首(前大統領)が訪朝し、金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党総書記と共に祝賀行事に出席する。中露朝の結束を改めて内外に示す狙いがありそうだ。

 中国と北朝鮮は近年、関係の冷え込みが指摘されてきた。金氏は9月に北京で開かれた「抗日戦争勝利80年」の記念行事に合わせて訪中し、習近平国家主席と約6年ぶりに会談。協力関係を発展させることで一致し、両国関係は良好なムードに転じた。今回、習指導部が共産党序列2位の李氏を派遣するのも、北朝鮮を重視していることの表れと言える。

 北朝鮮は、ウクライナへの侵攻を続けるロシアを支援する目的で派兵するなど、ロシアとの軍事協力を強化。首脳の相互訪問をはじめとして、高官の往来も活発化している。メドベージェフ氏の訪朝は、露朝の事実上の同盟関係を改めて誇示する機会となる。

 韓国軍合同参謀本部によると、平壌では10日に合わせて大規模軍事パレードを準備する動きがある。開催されれば、李氏やメドベージェフ氏らも出席するとみられる。

 「抗日戦争勝利80年」の記念行事では、習氏、ロシアのプーチン大統領、金氏の3首脳が共に中国人民解放軍のパレードを観覧した。【ソウル福岡静哉】

毎日新聞

国際

国際一覧>

写真ニュース