タイ、午後の酒販売を半世紀ぶり解禁 観光シーズンの売り上げ増期待
タイ政府は3日、半世紀以上続いたアルコール飲料の販売規制を改正し、これまで禁止されていた午後2~5時の時間帯にも酒類を購入できるよう緩和した。年末の観光シーズンに向け、観光業や小売業の売り上げ増加が期待されている。
政府によると、規制緩和は観光促進などを目的とした半年間の試験措置で、その後、経済効果などを評価し、継続するか決める。
バンコク在住の20代女性は「午後にも買えるのは便利になる」と喜ぶ一方で、「普段からお酒はよく飲むので、自宅に常備しており、あまり変化はないと思う」と語った。
タイでは1972年以降、国際空港やホテルなど特別に許可された施設以外では、酒類を販売できるのは午前11時~午後2時と同5時~午前0時に制限されていた。公務員の勤務中の飲酒を抑止するためと言われてきたが、「時代遅れだ」「観光促進の妨げになっている」などと批判の声が上がっていた。
政府は11月、販売禁止時間帯に店内で飲酒した個人に、最大1万バーツ(約5万円)の罰金を科す規定を導入し、観光業界や飲食業界から強い反発を招いた。今回の午後の販売解禁には、観光への悪影響を抑えたい政府の狙いがあるとみられる。【バンコク国本愛】
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