米、外国人観光客にSNS情報の提出義務化へ 日本も対象、メアドも

2025/12/11 09:06 

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 米税関・国境警備局(CBP)は10日付の官報で、日本などからビザ免除プログラムを利用して入国する観光客らに対し、交流サイト(SNS)のアカウント情報の提出を義務づける方針を示した。家族の名前や生年月日、指紋やDNAなどのデータ提出を求める可能性もあるという。同局は、新たな方針について60日間のパブリックコメント(意見公募)を始めた。

 ビザ免除プログラムの対象国は、日本や英国、ドイツ、フランス、オーストラリアなど約40カ国。これらの国から観光や商用目的で米国を短期間訪れる人は、ビザがなくても、電子渡航認証システム(ESTA)を申請して承認されれば、最長90日間滞在することが認められている。ESTAは、申請費用が40ドル(約6000円)で、比較的簡易な手続きで取得できるため、多くの旅行客や出張者らが利用している。

 同局によると、ESTAを申請する際、過去5年間のSNSのアカウント情報の提出を義務付ける。さらに、過去10年間に使ったメールアドレス▽家族の名前や生年月日、出生地▽指紋やDNA、虹彩などの生体情報――といった「高価値データ」の提出も可能な範囲で求めるという。

 新たな方針は、トランプ大統領が1月に署名した大統領令「外国テロリスト及びその他の国家安全保障・公共安全上の脅威からの米国保護」を踏まえた措置。トランプ政権が進める入国審査強化の一環という。トランプ政権は、学生ビザなどについても、SNSアカウントの審査を厳格化している。【ワシントン西田進一郎】

毎日新聞

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