ケニア、湖面上昇で住民避難 一晩で30センチも 気候変動影響か

2025/12/22 19:23 

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 ケニア中部リフトバレー地域のナイバシャ湖で湖面水位が急上昇し、住民生活に深刻な影響が出ている。気候変動による降水量の増加が背景にあるとみられ、地域の他の湖でも増水による被害が出ているという。

 AP通信によると、地元のある男性農家が2008年に借りた農場は当初、ナイバシャ湖岸から2キロ以上離れていた。ところが近年の水位上昇で状況は一変。今年10月下旬には一晩で水位が約30センチ上昇して自宅と農場が水没し、家族6人は近くの廃校で避難生活を余儀なくされている。

 APによるとナイバシャ湖の水位上昇で今年だけで約5000人が避難した。湖は観光名所で周囲に農場が広がっているが、徐々に水没しつつあるという。同様の現象はリフトバレー地域の他の湖にも相次いでおり、専門家は「湖の水位は過去最高値をほぼ超える水準まで上昇している」と指摘。長期的な対策の必要性を訴えている。【飯田憲】

毎日新聞

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