ゼレンスキー氏、和平案20項目の詳細明かす いまだ米国と隔たりも

2025/12/25 08:50 

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 ウクライナのゼレンスキー大統領は23日、米国と協議中の20項目からなる和平案の内容を明らかにした。詳細が判明するのは初めて。焦点の領土問題では、ロシアや米国が求める東部ドネツク州からの撤退について、条件付きで応じる考えを示した。

 和平案は近くロシア側に提示される見通しだが、米国との間にはなお隔たりがあり、今後も修正される。ゼレンスキー氏は記者団に対し、ロシアが占領する南部ザポリージャ原発の扱いについても、米国と合意に至っていないと説明した。

 24日のウクライナメディアの報道によると、米国案では、ドネツク州からウクライナ軍が撤退し、非武装中立の「自由経済地域」を設けるとしている。これに対しウクライナ側は、ロシア軍がウクライナ軍と同程度の範囲から撤退することや、国民投票の実施を条件として挙げた。撤退の容認に言及したのは初めてだが、受け入れには高いハードルを設定した形だ。

 このほか、ウクライナの基本姿勢に沿い、和平案が合意された日の前線を停戦ラインとする案も、別の選択肢として併記された。【ベルリン五十嵐朋子】

毎日新聞

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