ウクライナ和平案の詳細判明、ロシア側に提示へ 東部州撤退にも言及
ウクライナのゼレンスキー大統領は23日、米国と協議中の20項目からなる和平案の内容を明らかにした。詳細が判明するのは初めて。焦点の領土問題では、ロシアや米国が求める東部ドネツク州からの撤退について、条件付きで応じる考えを示した。
和平案は近くロシア側に提示される見通しだが、米国との間にはなお隔たりがあり、今後も修正される。ゼレンスキー氏は記者団に対し、ロシアが占領する南部ザポリージャ原発の扱いについても、米国と合意に至っていないと説明した。
24日のウクライナメディアの報道によると、米国案では、ドネツク州からウクライナ軍が撤退し、非武装中立の「自由経済地域」を設けるとしている。これに対しウクライナ側は、ロシア軍がウクライナ軍と同程度の範囲から撤退することや、国民投票の実施を条件として挙げた。撤退の容認に言及したのは初めてだが、受け入れには高いハードルを設定した形だ。
このほか、ウクライナの基本姿勢に沿い、和平案が合意された日の前線を停戦ラインとする案も、別の選択肢として併記された。
ザポリージャ原発を巡る米国案では、ロシアも加えた3者で共同事業体を設け、米国が最高管理者の立場となるとしている。これに対しウクライナは、ロシアが運営に関与することを拒否し、米国と共同で管理したうえで、電力を折半する案を主張している。
和平案には、加盟国の集団防衛を定めた北大西洋条約機構(NATO)条約第5条に類似した「安全の保証」を欧米がウクライナに提供する▽和平成立後、できるだけ早期にウクライナの大統領選を実施する▽ウクライナ軍の規模を80万人とする――ことなども盛り込まれている。
ウクライナと米国の代表団は19~21日、米フロリダ州で協議し、和平案の大枠をまとめた。ただ、ゼレンスキー氏は「さらなる協議や合意が必要な点がまだある」との認識を示した。特に領土に関する部分は「首脳レベル」で協議したいとし、トランプ米大統領との会談を求めた。
ゼレンスキー氏によると、近くロシア側にも提示される。ただ、ロシアはウクライナ軍の東部からの撤退などを求めており、双方の隔たりは容易には埋まらないとみられる。【ベルリン五十嵐朋子】
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