静岡・伊東市長の不信任決議案、1日可決へ 刑事告発議案も提案

2025/08/30 15:52 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 静岡県伊東市議会は30日、議会運営委員会を開き、学歴詐称疑惑がある田久保真紀市長への不信任決議案を定例会初日の9月1日に提案し、採決することを決めた。不信任決議案は全会一致で可決される見通しで、可決された場合、田久保市長は翌日から10日以内(9月11日まで)に議会を解散しない限り、失職する。また、田久保市長を刑事告発する議案も1日に提案、採決されることが決まった。

 不信任決議案の提出は会派に所属していない議員を含めた議運出席者全員が賛同した。

 決議案は、田久保市長について、学歴詐称疑惑を調査する市議会の調査特別委員会(百条委員会)への出頭拒否などについて「公人としての法令順守の精神を軽視しており、市長としておよそ不適格」と指摘。また、一連の騒動で補正予算編成が大幅に遅れていることなどから「市政の停滞が如実に現れている。責任は重大で、言語道断と言わざるを得ない」とした。

 さらに、田久保市長が自身に対する批判的発言に対して法的措置を検討すると表明する一方、不都合なことには説明責任を果たしていないとして「公平・公正を保ち、公益を優先した市政を担えるだけの判断力があるとは思えない」と批判。「本市の負の象徴として全国的に評判となってしまった田久保真紀市長が市長であり続ける限り、市民生活に暗い影を落とし続けることを危惧せざるを得ない」とまとめた。

 不信任決議案提出について、青木敬博副議長は「混乱した市政を一日も早く終わらせるには不信任しかない。元の伊東市に戻し、市民の平和と安定を取り戻したい」と話した。また、田久保市長が辞職せず議会の解散を選ぶことも想定される点について、中島弘道議長は「その覚悟は出来ている」と述べた。【石川宏】

毎日新聞

政治

政治一覧>

写真ニュース