<1分で解説>「トランプ関税は違法」米高裁 相互関税はなくなる?

2025/09/01 12:54 

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 米連邦高裁はトランプ大統領が4月に発動した「相互関税」を違法とする国際貿易裁判所の1審判決を支持しました。トランプ大統領は最高裁に上告する方針です。1分で読めて役に立つ「サクッとニュース」、今回は「米連邦高裁の相互関税違法判決」を解説します。

Q 相互関税って何なの?

A 米国が日本や欧州連合(EU)など約60カ国・地域に対して、特別に上乗せしてかける関税のことです。

Q どうしてトランプ大統領は相互関税を始めたの?

A 米国の貿易赤字が大きくなっていることを問題だと考え、国際緊急経済権限法(IEEPA)を使って全ての貿易相手国に一律で関税をかけ、一部の国には追加で相互関税をかけることにしました。

Q 国際緊急経済権限法ってどんな法律?

A 大統領が経済の緊急事態に対応するために特別な権限を使える法律です。

Q 高裁はどんな判断をしたの?

A 「政府は、相互関税を課す大統領令を無効とする1審判決を不服として上訴した。当裁判所も、IEEPAでは大統領令で関税を発動する権限はないとの見解に同意し、原判決を支持する」と判決文で述べました。

Q トランプ大統領はどう反応したの?

A トランプ氏はソーシャルメディアで「すべての関税はまだ有効だ。高裁は『関税は撤廃されるべきだ』との誤った判決を下した」と主張しました。

Q 関税はすぐになくなるの?

A 高裁の判決が発効するのは10月14日なので、それまでは関税が続きます。さらに、トランプ政権が最高裁に上告すれば、最高裁の判断が出るまで関税は有効とされます。

毎日新聞

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