公明党 参院選総括で「党存亡の危機」と明記 若年層対策などに注力

2025/09/11 17:52 

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 公明党は11日、大敗した参院選の総括をとりまとめた。自民党の派閥政治資金パーティー裏金事件に関与した自民議員を推薦したことなどで「国民の拒否感」があったなどとし、現状を「党存亡の危機」と明記。若年層の支持拡大を図るため、インターネットを中心とした「サポーター制度」の導入や、学生部創設などを盛り込んだ。

 獲得議席は前回2022年の13から今回は8に減少し、比例代表は100万票近く減らした。

 総括では、物価高などによる政権与党への逆風の中、「現役世代や若年層の支持の伸び悩み」や「既存政党・政治手法への国民の拒否感」があったと指摘。一時、目玉公約として検討した消費税の軽減税率引き下げを見送ったことは「適切な結論を得るも、政策調整の遅延による影響は否めなかった」とした。

 今後の党改革として広報体制の抜本的再編を掲げ、交流サイト(SNS)分野の取り組み強化や、公明が強みとする地方議員の政策立案への参画を列挙。党員・党友制度とは別に設ける「サポーター制度」はSNSを中心に「ライトな感覚で応援するファンクラブのようなイメージ」(西田実仁幹事長)という。西田氏は記者会見で「中道改革勢力の軸として足元の不安にきちんと応えられる党になる必要がある」と述べた。

 党関係者によると、西田氏は斉藤鉄夫代表に辞意を伝えたが、斉藤氏は慰留するとみられる。【野間口陽】

毎日新聞

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