自民静岡県連「地方に説明を」 公明連立離脱、次期衆院選を不安視

2025/10/11 10:49 

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 公明党が連立離脱を表明した10日、自民党静岡県連からは「長年、いい形でやってきたのに残念だ」と悔やむ声とともに次期衆院選を不安視する声が上がった。一方、公明側は連立離脱を淡々と受け止めた。

 自民県連の鈴木澄美幹事長は「総裁選では(石破茂政権などの)中道的な路線への不満が党員票に表れた。『政治とカネ』への対応でも公明の理解を得られず、自公連立は限界に来ていた」と内情を明かす。党本部に対しては「連立離脱の経緯や、今後の党の方針を地方組織にしっかり説明してほしい」と求めた。

 自民派閥の政治資金パーティー裏金事件を巡り、政策秘書(当時)が政治資金規正法違反で罰金の略式命令を受けた萩生田光一幹事長代行の起用について、別の県連幹部は「萩生田氏らにも党再生のために活躍してもらわねばならない」と前置きした上で、「政治とカネの問題はこれからも選挙のたびに有権者から批判される」と、苦しい胸中を明かした。

 公明県本部の早川育子幹事長は報道陣の取材に「公明党はクリーンな政治と中道を貫く政党。支持団体の創価学会側からは『よく言ってくれた』と連立離脱を支持する声も寄せられている」と語った。

 公明の元市議は「自民の『政治とカネ』の不祥事への公明党の嫌悪感は、自民の想像以上に強い。離脱しても大きな動揺はない」との見方を示した。その上で「衆院選では小選挙区で協力しても、比例代表での見返りがほとんどなかった」とこれまでの選挙協力の不満も口にした。【太田圭介】

毎日新聞

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