2027年の千葉県議選 匝瑳市は「強制合区」検討 県議会が議論

2025/12/03 19:07 

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 2027年春の千葉県議選に向けて、選挙区や議員定数の見直しを議論する県議会の「議員定数等検討委員会」(委員長は自民・浜田穂積県議)が3日開かれた。人口減少が進む匝瑳市選挙区(定数1)を「強制合区」の対象とすることなど検討課題を決めた。各会派の意見を踏まえて条例改正案をとりまとめて、26年9月の定例会に提出する方針だ。

 県議会では4年に1度の改選を迎える度に、人口動態に合わせて選挙区割りや議員定数を見直している。今回は10月に、主要5会派の議員15人で構成する検討委を設置した。

 県議会の定数は現在、41選挙区95人。検討委で配布された資料などによると、公職選挙法により、選挙区の人口を県全体の議員1人当たり人口で割った数値が0・5未満となると、強制合区の対象となる。匝瑳市は0・48のため、検討委は合区先を議論する。

 選挙区間の「1票の格差」は、議員1人当たりの人口が最も少ない勝浦市・いすみ市・夷隅郡と最も多い船橋市が最大の3・01倍だった。検討委は格差是正に向け、選挙区割りの変更などを検討する。

 人口の多い選挙区と少ない選挙区の定数が逆になる「逆転区」が、市川市(50万2554人、定数6)と松戸市(50万1080人、定数7)▽八街市(6万5256人、定数1)、袖ケ浦市(6万5035人、定数1)と銚子市・東庄町(6万4190人、定数2)、勝浦市・いすみ市・夷隅郡(6万1734人、定数2)で生じていた。これらの是正も検討対象とする。

 今後、主要5会派がそれぞれ選挙区割りと定数の見直し案を作る。案を一本化できれば、検討委が条例改正案を提出する。意見がまとまらなければ、各会派がそれぞれ改正案を出すとみられる。

【中村聡也】

毎日新聞

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