改正ストーカー規制法が成立 被害者の申告なしでも警告可能に

2025/12/04 15:44 

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 「紛失防止タグ」を無断で取り付けて位置情報を取得する行為を禁止する改正ストーカー規制法が3日、参院本会議で可決、成立した。被害者の申告がなくても警察官が加害者に警告を出せる規定も追加。これらは公布から20日後の年内にも施行される。

 所持品に取り付けることで紛失時に位置情報を得られる紛失防止タグは、近年ストーカー事案での悪用が相次いでいる。2024年は370件の相談が全国の警察に寄せられ、今年は前年を大幅に上回る見通し。

 無断で取り付けて位置情報を取得する行為は、全地球測位システム(GPS)機器で禁止されていたが、そこに紛失防止タグも加える。

 また、ストーカー被害を訴えていた川崎市の女性(当時20歳)が殺害された事件を受け、被害者の申告がなくても警察官が職権で警告できるようになる。より重い行政処分の「禁止命令」をする前の段階で警察の対応の幅を広げ、被害の拡大防止につなげる狙いがある。【深津誠】

毎日新聞

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