米軍機オスプレイから重さ400キロ超の貨物落下 沖縄・伊江島沖

2025/01/21 17:56 

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 防衛省沖縄防衛局は21日、沖縄本島北部近くの離島・伊江島(沖縄県伊江村)沖で、米海兵隊輸送機オスプレイから重さ400~450キロの貨物が落下したと明らかにした。16日にあった物資投下訓練中、機体から島内の米軍伊江島補助飛行場内に着地するよう落下傘付きの貨物を放ったところ、予期せぬ風向きの変化によって島周辺の海に落ちたという。人的、物的被害は確認されていない。

 事故を受け、伊江村の名城政英村長は沖縄防衛局に物資投下訓練の中止を要請。玉城デニー沖縄県知事も21日、定例記者会見で「一歩間違えば重大な事故につながりかねず、周辺住民に不安を与えるものだ」と述べ、沖縄防衛局や米軍に原因究明と再発防止を要請する考えを示した。

 沖縄防衛局から16日夜に連絡を受けた県や村によると、訓練していたのは、米軍キャンプ・ハンセン(沖縄県金武町など)を拠点とする第31海兵遠征部隊。落下した貨物は一辺の長さ1・3メートルの立方体で、配給食が入っていた。米軍は落下した貨物を回収できず、捜索を打ち切った。

 第11管区海上保安本部によると、落下地点は伊江島の南約300メートルの沖合とみられる。18日に航空機で捜索したが、発見に至らなかった。

 県のまとめによると、伊江島補助飛行場周辺では沖縄の日本復帰(1972年)以降、2023年末までに沖合での米軍機の墜落事故が3件、パラシュート降下訓練などでの落下事故が56件起きている。【比嘉洋、喜屋武真之介】

毎日新聞

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