小林製薬の山根社長が退任へ 紅こうじサプリ問題で経営体制刷新

2025/01/21 16:37 

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 小林製薬は21日、紅こうじサプリメントによる健康被害の再発防止に向け、経営体制を刷新するため、山根聡社長(64)が退任すると発表した。3月の定時株主総会で提案する。新社長には執行役員の豊田賀一氏(60)が就任する。京セラ出身で日本航空の再建に携わった大田嘉仁氏(70)が会長に就く。創業家出身で前社長の小林章浩氏(53)は被害者への補償担当の取締役として留任する。

 紅こうじ問題の発覚時に山根氏は専務を務めていた。社長は、小林氏の辞任に伴い、2024年8月から山根氏が務めていた。

 また、小林製薬は2月19日に臨時株主総会を開くと発表した。健康被害を受け、主要株主の香港の投資ファンド「オアシス・マネジメント」が開催を求めていた。オアシスは新たな社外取締役3人の選任を提案をしている。小林製薬はオアシスの提案に反対する方針。

 また、オアシスは健康被害の対応に問題があったとして、小林製薬の当時の経営陣に対して損害賠償請求訴訟を起こすように同社側に求めていたが、小林製薬は提訴の要求には応じないと発表した。【妹尾直道】

毎日新聞

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