名人への挑戦権は誰の手に 27日にA級順位戦最終局 棋士ら前夜祭

2025/02/26 20:09 

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 将棋の藤井聡太名人(22)への挑戦権を争う第83期名人戦A級順位戦(毎日新聞社、朝日新聞社主催)最終9回戦の5局が27日、静岡市葵区の浮月楼で一斉に指される。6勝2敗で単独首位の佐藤天彦九段(37)が勝って挑戦を決め、6期ぶりに大舞台に復帰するか。5勝3敗で追う永瀬拓矢九段(32)か増田康宏八段(27)とのプレーオフとなるか。それぞれが挑戦と残留を懸けて朝から未明まで戦う「将棋界の一番長い日」が今年も始まる。

 対局前日の26日に対局者10人が現地入りし、それぞれ対局室を検分した。佐藤九段は「勝てば挑戦の対局を指せるのは望外。伸び伸びと指したい」、永瀬九段は「目標は棋力向上なので、自分にとって収穫の多い対局にしたい」、増田八段は「やることは変わらないので目の前の一戦を頑張る。挑戦の目はあるが他力なのでそれほど意識はしていない」と抱負を語った。その後、棋士たちは午後6時半からの前夜祭に臨んだ。

 佐藤九段は佐々木勇気八段(30)との対戦に勝てば挑戦者に決まり、敗れると永瀬九段―増田八段の3敗対決の勝者とのプレーオフとなる。5局は、通常のA級順位戦より1時間早い午前9時に一斉に始まる。

 挑戦者が決まるのを待つ立場の藤井名人は、大盤解説会の解説者の一人として登壇する。対局や大盤解説の模様は、ユーチューブチャンネル「将棋・囲碁ch 毎日新聞」でも中継する。【丸山進、新土居仁昌】

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