盗撮容疑の署員2人書類送検 相談放置の上司も本部長訓戒 京都府警

2025/05/15 20:36 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 警察施設のトイレで女性を盗撮したなどとして、京都府警は15日、下鴨署の40代の男性警部補と、中京署の20代の男性巡査を性的姿態撮影処罰法違反(撮影、撮影未遂)の疑いで書類送検した。2人とも容疑を認めているという。府警は同日付でそれぞれ停職3カ月の懲戒処分にし、2人は依願退職した。

 男性警部補の書類送検容疑は2025年2月と4月、下鴨署が管轄する施設の女子トイレにスマートフォンを設置し、同じ女性警察官を盗撮したとしている。警部補は「体を見たかった」などと話し、スマホからは盗撮したとみられる動画約70点が見つかった。

 女性警察官は24年11月にトイレのある女性用スペースに何者かが侵入した可能性があると上司に相談していたが、上司は放置していた。府警はこの上司も本部長訓戒とした。

 男性巡査の容疑は3月、勤務する中京署で女子トイレに小型カメラを仕掛け、盗撮しようとしたとしている。映像には誰も映っていなかった。2~3月には京都市内の駅や電車内で小型カメラを使い、女性計5人を盗撮したとされる。

 府警は巡査の職場や自宅から約120点の動画を押収。巡査は「高校生の頃から盗撮を始めた。大学生の時も断続的にしていた」などと説明しているという。

 京都府警では24年9月に下京署の男性巡査が、25年3月には宇治署の男性警部補がいずれも盗撮した容疑で書類送検され、依願退職している。

 府警監察官室の洞(ほら)修司・首席監察官は「盗撮事案が連続発生し、被害者や府民に深くおわび申し上げる。再発防止と信頼回復に努める」と陳謝した。【水谷怜央那】

毎日新聞

社会

社会一覧>