扉開けたら「何もない」 20トンの氷解け冷風体験できず 六甲山

2025/07/11 17:30 

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 六甲山の展望施設「六甲枝垂れ」(神戸市灘区)で11日、氷を貯蔵した氷室から冷風を送り出す「氷室開き」があった。涼を求めて訪れた人たちが見守ったが、扉が開けられると氷は全て解けていた。猛暑の影響とみられ、氷室の公開を始めた2011年以来初めてだという。

 展望施設は標高約880メートルにある。冬から地下にあるヒノキ造りの氷室に氷を貯蔵し、7月に冷風体験を実施している。今年は20トンを運びこんでいたが、11日午前、職員が扉を開けると水滴しか残っていなかった。

 氷室開きに参加した同区の会社員、太田美波さん(30)は「何もない」と苦笑い。「残念ですが、暑くなっているので仕方ない」と話した。

 運営する六甲山観光によると、氷室の氷は冬場に、施設近くで雨水をためる人工池「氷棚(ひょうだな)」から切り出すようにしていた。近年は氷が張らなくなったため、24年からは六甲山のスキー場のゲレンデから人工雪の氷を切り出しており、今年は前年より4トン増やしていた。

 ただ、人工雪の氷は空気を多く含むため解けやすい。今年の近畿地方は統計を取り始めて以来最速で梅雨が明けており、1週間前には氷の6割は解けていたという。同社の森永志歩さんは「氷室を今後も続けるために氷の質や施設管理などの改善を検討する」と語った。【前田優菜】

毎日新聞

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