大船渡の山林火災 漁業など産業関連の被害額は29億5300万円

2025/09/04 17:24 

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 岩手県大船渡市は4日、2月末に発生した大規模山林火災による漁業など産業関連の被害額が29億5300万円に上ったことを明らかにした。焼損した山林以外の被害額は確定したとしている。

 被害額の内訳は、火災で焼失した綾里(りょうり)漁協の定置網4セット(7億円)▽大船渡、綾里両漁協の組合員63人の倉庫や漁具(5億円)▽火災後の停電で死滅した養殖アワビ250万個(4億6600万円)▽全焼した林業機械4台(8900万円)――など。ホテルのキャンセルや休業による売り上げの減少など間接被害も4億円に上った。

 火災は2月26日午後に発生し、4月7日に鎮火した。死者1人、家屋など被災した建物は226棟。焼失範囲は3370ヘクタールで、平成以降の山林火災では国内最大となった。

 また、市は5日開会の定例市議会に市道沿いの焼損木の伐採費用など山林火災関連の補正予算案計6億3600万円を提案する。【奥田伸一】

毎日新聞

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