聖霊高ソフト部員自殺 学校側は生徒に「事故死」と説明 愛知

2025/09/10 17:02 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 愛知県瀬戸市の聖霊高ソフトボール部で主将だった女子生徒(当時18歳)が2022年に自殺した問題で、学校側が同級生に「交通事故で亡くなった」と事実と異なる説明をしていた事が同校への取材で判明した。

 学校によると、生徒は22年4月19日、部活を終えて帰宅後に自殺した。翌日、学校側は母親に他の生徒への公表の仕方を相談し、「交通事故とお伝えすることもできる」などと提案。これに対し、母親は「そうですね」と答えたという。学校側は同意と受け取り、同級生や部員に「事故で亡くなった」と伝えたとしている。

 ただ、母親は葬儀の際、参列した部員らに「自ら命を絶った」と伝えていたという。

 遺族代理人からは学校側の対応を批判する意見が寄せられ、弁護士らで組織する第三者委員会が24年9月にまとめた報告書も「遺族の思いに反し、不信感を抱かせる一因となった」と指摘した。

 池田真一副校長は「他の生徒が動揺したり後追い死が起こらないようにとの思いがあった」と説明。その上で「結果として遺族にとっては誘導と思われることになり、申し訳ない」と話した。【川瀬慎一朗】

 ◇相談窓口

・24時間子供SOSダイヤル

 いじめやその他の悩みについて、子どもや保護者などからの相談を受け付けています。原則として電話をかけた所在地の教育委員会の相談機関につながります。

 0120・0・78310=年中無休、24時間。

・子どもの人権110番

 「いじめに遭っている」「家の人に嫌なことをされる」など、先生や親には話しにくい相談に法務局の職員や人権擁護委員が応じます。

 0120・007・110=平日の午前8時半~午後5時15分

・まもろうよ こころ(https://www.mhlw.go.jp/mamorouyokokoro/soudan/sns/)

 さまざまな悩みについて、LINEやチャットで相談を受けている団体を紹介する厚生労働省のサイトです。年齢や性別を問わず、自分に合った団体を探せます。

・こころの悩みSOS(https://mainichi.jp/shakai/sos)

 悩みを抱えた当事者や支援者への情報のほか、相談機関を紹介した毎日新聞の特設ページです。

毎日新聞

社会

社会一覧>