旧統一教会の総裁、またも出頭拒否 検察、逮捕状請求は「今後検討」

2025/09/10 17:12 

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 世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の韓鶴子(ハン・ハクチャ)総裁(82)の弁護団は10日、特別検察に対し、出頭を拒否する意向を伝えた。韓国メディアが報じた。

 特別検察は政治資金法違反などの容疑で11日に出頭するよう求めていた。これで出頭拒否は2度目。特別検察は、15日午前10時に出頭するよう3度目の要求をした。

 韓総裁側は健康上の理由を挙げ、「健康状態が回復したら誠実に調査に応じる」と説明しているという。韓総裁は容疑を強く否定している。

 韓国では容疑者が3度の出頭要求に応じない場合、捜査機関が逮捕状を裁判所に請求することが多い。特別検察の関係者は10日、韓総裁が15日も出頭を拒否した場合に逮捕状を請求するかを記者団から問われ「今後、検討する問題だ」と述べるにとどめた。

 特別検察は、教団の元幹部が尹錫悦(ユン・ソンニョル)前大統領の妻、金建希(キム・ゴンヒ)被告=あっせん収財罪などで起訴=に高額なネックレスなどを渡し、見返りに教団の事業で便宜を図らせたとみて捜査。尹氏の側近の国会議員、権性東(クォン・ソンドン)氏が教団の元幹部から不正な政治資金を受け取った疑惑も調べている。特別検察は、韓総裁が元幹部に指示したとみて、事情聴取をする必要があるとしている。

 韓総裁は旧統一教会を創始した文鮮明(ムン・ソンミョン)氏(2012年に死去)の妻。文氏の死後、旧統一教会の総裁となった。【ソウル福岡静哉】

毎日新聞

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