実弾発射できるおもちゃ拳銃を輸入容疑 男性を書類送検 埼玉県警

2025/09/11 14:37 

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 実弾の発射が可能な玩具の拳銃を輸入したとして、埼玉県警組織犯罪対策1課は11日、埼玉県越谷市の男性(53)を銃刀法違反容疑で書類送検したと発表した。警察はこうした拳銃を「玩具と称した真正拳銃」に分類し、違法性を啓発してきた。2024年から17種類目の「拳銃」も流通し、約1万5000丁が国内に出回っているとして注意喚起している。

 送検容疑は、25年5月、中国から自宅宛てに回転弾倉式拳銃1丁を郵便で発送し、関西国際空港に到着させたとしている。「中国製の商品を扱うインターネット通販サイトで注文した。違法な銃だと思いませんでした」「興味本位で購入しようと思った」などと一部否認している。

 同課によると、男性は通販サイトで1000円ほどで玩具の拳銃を注文していた。プラスチック製で、玩具の薬きょう18個と弾頭32個が一緒に入っていたという。

 こうした実弾発射能力をもつ玩具の中国製拳銃は、22年6月から16種類の流通が確認され、警察は回収を急いできた。玩具として製造されていて頑丈さはないが、弾倉から銃身まで仕切りなどがなく撃発機構を持つことから、実弾を装塡(そうてん)した場合に少なくとも1発発射できる可能性があるため、真正拳銃に該当するという。

 17種類目の拳銃は約1万5000丁の国内流通が確認されており、県内でもゲームセンターの景品などとして流通していたという。17種類目の拳銃に限っては、所持が罪に問われない特例期間が12月31日まで設けられており、県警は速やかに各警察署に提出するよう呼びかけている。【田原拓郎】

毎日新聞

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