メイド服で「オタロード」行進 大阪各地で工夫凝らした交通安全運動

2025/09/24 20:26 

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 秋の全国交通安全運動(30日まで)の一環で、大阪府内の警察署では工夫を凝らした取り組みやイベントが開かれている。

 浪速署では22日、お笑い芸人「女と男」のワダちゃん(43)と市川義一さん(44)が一日署長に就任。メイド服姿の女性ら総勢約80人とともに、大阪市浪速区の電気街「オタロード」をパレードし、通行人に「飲酒運転をやめよう」などと訴えた。

 西成署は、地域で活動する「紙芝居屋ガンチャン」こと岩橋範季さん(45)とコラボし、高齢者に交通安全を呼びかけた。岩橋さんが製作した紙芝居のタイトルは「もともとももたろう」。昔話「桃太郎」の60年後を描いたもので、19日に西成区民センターで披露された。

 高齢者になった桃太郎は再び鬼が暴れ出したといううわさを聞き鬼退治に出る。しかし、視力は衰え、仲間探しにも一苦労。若い頃のように体が動かず道路を突っ切ろうとして車にひかれそうになる。横断歩道があるのを見て交通ルールを思い出し、無事、鬼ケ島に到着すると――。

 岩橋さんのオリジナル作品は400本ほどあるが、交通ルールを題材にしたものは初めて。年を取ると誰でも昔のようにはいかないとのメッセージを込めた。

 北堺署と府立金岡高校書道部は、大阪メトロ御堂筋線新金岡駅に交通安全を呼びかける巨大な書道作品を展示。部長の鈴木一輝さん(16)は「高校生は自転車やバイクにも乗れる。安全には気をつけたい」と話した。

 府警によると、8月末現在、府内の交通人身事故件数は16019件(前年同期比93件減)で、死者数は76人(同1人減)。【露木陽介、井手千夏、大坪菜々美】

毎日新聞

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