脳神経領域の「精鋭」結集 京大、治療創発センターを設置へ
京都大医学部付属病院(京都市左京区)が、難治性てんかんやパーキンソン病など脳神経領域の病気に関わるエキスパートを集結して、既存の診断・治療・評価手法を洗練させ、新たな治療法の開発も推進する「脳神経治療創発センター(略称シスニューロ)」を10月1日付で設置する。
同病院の村井俊哉・精神科神経科教授がセンター長、松本理器・脳神経内科教授と荒川芳輝・脳神経外科教授が副センター長を務める他、京大の花川隆・医学研究科脳機能総合研究センター長(教授)と高橋淳・iPS細胞研究所長(同)も加わる。病院の3診療科と京大の2研究所の計5人のトップの連携で設置に至ったといい、脳神経領域の統合的な機関として国内で他に例のない最新の取り組みになるとしている。
脳は各領域がネットワークを形成し、有機的なシステムとして精巧に機能しており、一部の障害でも神経回路が変調を起こしてさまざまな病気が起きる。近年の技術革新により、以前は困難とされた脳の特定部位を正確に刺激して神経活動を活性化したり、抑制したりできるようになり、変調した神経回路を修復する治療が可能になりつつあるが、これには極めて限られた脳領域の精緻な外科手術、最先端・高精度の脳画像や脳波の検査、高度な解析技術が欠かせない。
このため、3診療科の中枢神経医療の熟練者らが、従来以上に一体的に連携できる診療・研究体制を整える。国内に6台しかない世界最高水準の超高磁場(7テスラ)MRI装置や、脳磁図(MEG)で脳の構造や機能を精密に評価。iPS細胞移植も活用する。脳機能をより正確・精緻に評価する医療機器の開発、新たな治療法の適応評価、それに伴う倫理的課題にも取り組むという。
18日に記者会見して発表した村井氏は、疾患に応じた治療の段階をトータルで発信でき、患者にも、研究者や企業など新たな技術開発をして応用したい人にも「見やすく」なる▽従来の薬物療法中心では治癒が難しい、あるいは部分的にしか治らない人を対象にしていく▽患者に最適な治療が選択でき、保険収載された治療も効率化され実施数を増やせる――などとメリットを強調した。
荒川氏は「世界をリードするような治療開発を行い、京大から発信したい」、高折晃史院長は「継ぎ目なく脳神経疾患の治療開発と患者への提供ができる」と述べた。【太田裕之】
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