コメ高騰で学食値上げ ライスは西日本で55円アップ

2025/10/01 15:27 

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 コメの価格が高騰した2025年度、大学生協の食堂で提供されるライスの値上げ幅は東日本で40円、西日本で55円――。

 中四国を除く38都道府県で学食のメニューや価格を提案する大学生協事業連合への取材で、そんな数字が浮かび上がった。

 大学生協事業連合は25年5月末時点で、183の大学や専門学校などの生協、五つのインターカレッジコープと全国大学生活協同組合連合会が会員。会員の組合員総数は約152万人にのぼる。東4地区(北海道・東北・東京・東海)と西2地区(関西北陸・九州)に分かれ、食材は東西別に一括で仕入れ(コメのみ東西共通)、東西別に共通のメニューとレシピ、価格を提案している。最終的には各大学生協が決めるが、提案通りの採用が多いという。

 毎日新聞の取材に示されたのは22~25年度のライス(中サイズ)、カレーライス、醤油(しょうゆ)ラーメンの価格(税別)と客単価(税別)。25年度は、ライスが東で140円(前年度比40円増)、西で170円(同55円増)▽カレーライスは東で300円(同20円増)、西で350円(同60円増)▽醤油ラーメンは東で410円(同30円増)、西で420円(同40円増)――だった。

 西は24年度もライスが前年度比10円増、醤油ラーメンが同30円増。増額幅は25年度の方が大きくなっていた。

 東西で価格が異なるのは、食材や量などが違うためという。ライスの量は東が200グラム、西が240グラムで、1グラム当たりはほぼ同じだ。

 一方、客単価は25年度(5月時点)が東で585円(24年度比41円増)、西で565円(同45円増)。24年度も東は前年度比21円増、西は同28円増だったが、25年度の方が増額幅が拡大した。

 事業連合の提案通りのメニューと価格を採用している京都大生協では、学食7店舗で1日に計8600~1万3000人が利用する。25年度は客数も客単価も24年度とほぼ同じだが、食堂部統括店長の阿部大地さんは「25年度は価格が上がった分、小鉢を1品減らすなど、1人当たりの品数が抑制されている印象だ」と話している。【太田裕之】

毎日新聞

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