佐賀・有明海でノリ網の張り込み始まる 水温高く最も遅い種付け

2025/11/04 17:03 

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 有明海で養殖ノリの種付けが解禁され、佐賀県沖では4日早朝から約600隻の漁船が出て、赤や緑など色とりどりのノリ網を海面に広げた。網にはノリの胞子を付けたカキ殻がつり下げられており、約1カ月後に一番ノリが収穫され、養殖は来春まで続く。

 佐賀県沖では2022年度以降、3年連続でノリの不作が続いている。養殖は海水温23度以下が適温とされるが、昨季は種付け後に水温が25度前後に上昇し品質低下を招いた。このため今季は種付けを昨季より約2週間遅らせ、過去最も遅いスタートとなった。

 4日は天候に恵まれ、漁師らが海中に立てた支柱に長さ約18メートル、幅約1・5メートルの網をくくりつけ、海面に張っていった。

 佐賀県有明海漁業協同組合の西久保敏組合長は「今年こそ本当においしい佐賀ノリを消費者に提供したい」と意気込んでいた。【西貴晴】

毎日新聞

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