スラダン「聖地」の鎌倉市、ご当地ナンバー交付を一時停止へ

2025/12/04 16:23 

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 神奈川県鎌倉市は3日、江ノ島電鉄の鎌倉高校前駅付近の風景をデザインしたバイク(125cc以下)用のオリジナルナンバープレートの交付を、2026年1月30日から一時停止すると発表した。

 同駅付近はオーバーツーリズム(観光公害)が問題になっており、市が対策の一環として「PRの抑制」に乗り出した格好だ。

 同駅周辺は人気アニメ「スラムダンク」で光景が取り上げられた有名スポットで、外国人観光客らが撮影のために集まり、交通渋滞などが起きている。市は25年9月から、近くの公園の植栽を除去して撮影エリアを設置したり、誘導員(警備員)を増員したりして対策を図ってきた。

 オリジナルナンバープレートは14年から交付され、湘南の海をバックに江ノ電と踏切が描かれている。22~24年度に交付されたナンバープレート5839枚のうち、71・4%に上る4170枚がオリジナルプレートで、人気を博していた。

 市職員課によると、市職員の名刺も18年度から同様のデザインを掲載できたが、観光公害を防ぐためとして25年9月から発行を停止している。今回は、より市民の目に触れる機会が多いナンバープレートの交付停止を通じて、さらなる「PR抑制」を図る。

 鎌倉市市民税課は「地域住民らの生活環境の保護に取り組んでいる状況を踏まえた」と説明している。【福沢光一】

毎日新聞

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