新潟知事、柏崎刈羽再稼働への同意伝える 24日にも最終検査申請

2025/12/23 21:05 

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 新潟県の花角英世知事は23日、経済産業省で赤沢亮正経産相と面会し、柏崎刈羽原発6、7号機の再稼働に同意すると伝えた。東京電力ホールディングス(HD)は、原子力規制委員会に設備の最終検査を受ける「使用前確認」を24日にも申請する見込みで、早ければ3週間程度で再稼働の準備が整う。2011年の福島第1原発事故後、同社として初の再稼働となる。

 花角氏は再稼働を容認する条件として、国が早期に原発から6方向に延びる避難路を整備することなど7項目について、政府の回答を求めた。

 赤沢氏は今後、避難路の早期整備や5年間で50カ所程度をめどに屋内退避施設を集中的に整備することなどを着実に進めるとした。原発から5キロ圏内に交付されている「電源三法交付金」の対象範囲の見直しについて「検討を速やかに進める」と答えた。7項目について、新潟県と年1回以上、定期的に取り組み状況を共有すると約束した。

 花角氏は「国がしっかり対応していただけると確認が取れたので、国からいただいた(再稼働への)理解要請に対して、了承する」と伝え、再稼働に同意した。

 花角氏は赤沢氏に続いて高市早苗首相と面会。高市氏は「知事のご決断、本当に心から敬意を表します。国として東京電力に対し、不断に安全性向上に取り組むよう、しっかりと指導します」と話した。

 政府は24年3月に柏崎刈羽原発の立地自治体に再稼働への理解要請を出した。新潟県議会は今月22日に、7項目の確認事項を上げ、条件付きで再稼働を容認すると表明した花角氏を、賛成多数で信任していた。【中島昭浩、大野航太郎】

毎日新聞

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