在宅勤務日にアウトドア 52回仕事せず 奈良県職員に停職6カ月

2025/12/25 16:38 

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 在宅勤務の計53回のうち、52回に勤務実態がないとして、奈良県は25日付で保健研究センターの女性主任研究員(37)を停職6カ月の懲戒処分にしたと発表した。在宅勤務中にアウトドア施設などを利用していた。

 県によると、8月に「(同センターの)職員が在宅勤務を装っているが、実際は働いていない」との情報提供があり調査。在宅勤務制度を利用した9月18日にアウトドア施設で研究員を見つけ、事情聴取した。研究員は2024年1月~25年9月、全日や半日で制度を利用した52回を家で仕事せずに過ごしたり、同施設や飲食店に出かけたりしていた。

 研究員は食品衛生に関する研究に従事。処分に納得しており「軽い気持ちだった。信頼回復に努めます」と謝罪している。一定期間で成果物は出しており、所属長も異変に気づかなかったという。

 在宅勤務は、事前申請し、上長の承認を経て利用できる。県は「制度の仕組みの見直しも検討し、再発防止を徹底する」とコメント。在宅勤務をしていない52回(常勤換算日数で50日と1時間分)の給与の返還を求める。また、同センター所長心得(59=所長級)も厳重注意処分にした。【山口起儀】

毎日新聞

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