“これぞスポーツマンシップ”心肺停止ランナーを救命、4人に感謝状
2025年11月2日に山口県下関市で開かれた「下関海響マラソン」のレース中に、心肺停止に陥った男性ランナーを救命したとして、下関市は1月29日、大会ボランティアら4人に感謝状を贈った。4人の迅速な対応と偶然が重なり、男性は奇跡的に一命を取り留めた。
4人は、関門医療センターの研修医、田村律さん(27)▽下関市消防局の消防士、岸田卓也さん(37)▽東亜大医療学部医療工学科救命救急コース2年、谷祥弥さん(20)▽済生会下関総合病院の医師、白石宏造さん(45)。
50代男性ランナーは福岡市在住で、フルマラソンに参加。31キロ地点で意識を失ったとみられ、前のめりに転倒。ボランティアで近くを走っていた医師ランナーの田村さんが駆けつけ、心肺停止状態だった男性に心臓マッサージを始めた。その直後、移動AED(自動体外式除細動器)係として自転車で走っていた岸田さん、谷さんが到着。一般ランナーの白石さんも加わり救命処置に取り組んだ。
AEDを一度使い、胸骨圧迫による心臓マッサージを続けるうちに、男性は蘇生し自発呼吸を再開。済生会下関病院に搬送された後、福岡赤十字病院に転院し、11月22日に退院した。
白石さんは「自分の力を生かせて良かった」。田村さんは「4人以外にも現場でサポートしてくれた人たちのおかげ」。谷さんは「緊張で頭が真っ白になったが、大学で学んだことを精いっぱいやれた」。岸田さんは「多くの協力で救命できることを改めて感じた」とそれぞれ少し照れくさそうに話した。
感謝状を手渡した前田晋太郎市長は「スポーツマンシップは記録を競うだけではない。4人の行動は、支え合う大会という海響マラソンの精神そのものだ」と感動していた。【山本泰久】
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