3・11に中学校で卒業祝いの赤飯 保護者指摘で2100食分廃棄

2026/03/16 18:38 

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 福島県いわき市は16日、東日本大震災から15年となる11日、市立中学校5校の給食に提供する予定だった赤飯約2100食分を廃棄していたと発表した。保護者から、追悼の日に祝い事の象徴である赤飯を提供することを疑問視する声が寄せられ、直前になって決断したという。

 内田広之市長と服部樹理教育長が記者会見を開いた。説明によると、赤飯は1~3年生のメニューとして、小名浜地区など周辺5校の給食を担当する小名浜学校給食共同調理場が計画し、献立は事前に保護者にも送っていた。毎年3年生の最後の給食に近い日に卒業を祝って出されてきたもので、地区は震災の津波で大勢の犠牲者を出した沿岸地域だが、今年は11日と重なったことに、学校関係者らも含め誰も気付かなかったという。

 当日午前11時ごろ、保護者から学校に「震災の日に赤飯を出すのはどうか」との指摘があり、各校で保管している防災備蓄用のパンなどで代用できることが確認できたため、メニューの変更と赤飯の廃棄を決めたという。

 廃棄について服部教育長は「フードロス削減や食育の推進に取り組む中で配慮が行き届かず、反省している」と述べた。内田市長も「廃棄は適切ではなかった。震災の犠牲者を追悼した上で、育ててくれた大人たちにも感謝して食べてもらえれば問題はなかった」と話し、今後は市教委との連絡を密にして再発防止に努めるとした。【柿沼秀行】

毎日新聞

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