阪神、好打者の近本光司でも当てることすらできず 好機逃す

2025/10/28 23:16 

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 ◇○ソフトバンク2―1阪神●(28日・甲子園)

 相手にもらったチャンスを生かせなかった。阪神は11残塁の拙攻。象徴的だったのが1点を追う七回だ。

 先頭の小幡竜平がソフトバンク・山川穂高の不安定な守備もあり失策で出塁した。続く高寺望夢がバント失敗で2球で追い込まれ、ヒッティングに切り替えた。結局、空振り三振したが、小幡がスタートを切っており、二塁に投げようとした海野隆司が捕逸して小幡は一気に三塁へ。願ってもない好機となった。

 ここで打席には、プロ入りから7シーズン、安定した結果を残している1番・近本光司。相手内野陣は前進守備で、外野手は定位置。犠飛で同点はOKの守備隊形だった。

 直球三つで3ボールとなり、その後、直球とフォークを見逃してフルカウント。相手の2番手・藤井皓哉の球種は直球かフォーク。近本は「両方(の球種を)イメージしていた」という。

 6球目。一つ前と同じ球速134キロのフォークが来てスイングしたが、バットは派手に空を切った。「前のフォークの軌道で、あそこまで落ちるのはすごいなと思いました」と落差の大きさに脱帽だった。近本の技術でも、バットにボールを当てることすらできず、続く中野拓夢も空振り三振。3者連続三振で得点できなかった。

 日本シリーズらしい、一球に対する高い技術と技術の勝負に敗れた。【荻野公一】

毎日新聞

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