車の燃費、冬は夏より3割悪化 改善するには?エアコン使用にもコツ
レギュラーガソリン1リットル当たりの全国平均小売価格は、184・4円(2月17日時点)と高止まりしている。寒冷地では冬場の車の燃費が、夏と比べ約3割悪化するといわれる。家計の負担を少しでも減らすための低燃費走行のコツとは――。
気温が低いとガソリンが気化しにくく、噴射量が増えて燃費が悪くなる。また、軟らかいゴムを使用したスタッドレスタイヤを装着すると、路面の抵抗が増し、燃費は悪くなりやすい。冬場の燃費を少しでも改善するにはどうしたらいいのか。
自動車用品チェーンのイエローハットによると、不要な荷物を下ろして車体を軽くする▽タイヤの空気圧を高める▽アクセルの踏み方を加減し、一定の速度で走行する――といった対策が効果的という。日本自動車連盟(JAF)の調査では、前を走る車との距離を自動で調整してアクセル操作が一定になる車間距離制御装置(ACC)を使うと、最大12%も燃費が向上したケースもある。
また、エアコンの使い方によっても燃費を節約できる。チューリッヒ保険によると、ガソリン車の「A/C(エアコンディショニングシステム)」ボタンで制御するのは冷房と除湿のみ。オンにするとコンプレッサーが作動し、エアコンから冷たい風が出て、切ると送風モードになる。コンプレッサーの動力源はエンジンなので、冷房を作動させるとエンジンに負担がかかり、燃費が悪くなる。
一方、車の暖房はエンジンの熱を再利用している。エンジンは走行中、高温になるため冷却液で冷やしており、その冷却液の熱を暖房に使う仕組み。コンプレッサーを動かす必要はなく、暖房だけ使いたいならA/Cはオフでよい。
A/Cを切るとガソリンの節約につながる。環境省によると、車内の温度設定を外気と同じ25度に設定した場合、A/Cをオンにしたままだと12%程度燃費が悪化した。
ただ、A/Cには除湿機能もあり、窓ガラスの曇りを取りたいときは、冬でもA/Cをオンにした方がよい。【嶋田夕子】
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