長期金利、10年国債17年ぶりの高水準に 一時1.595%まで上昇

2025/07/15 11:32 

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 15日の債券市場で、長期金利の代表的な指標となる新発10年物国債の利回りが一時1・595%まで上昇(債券価格は下落)した。リーマン・ショック直後の2008年秋以来、約17年ぶりの高水準をつけた。

 20日投開票の参院選で、財政拡張を訴える野党の優勢が伝えられ、日本の財政状況がさらに悪化するとの観測から国債が売られ、利回りが上昇した。

 毎日新聞の特別世論調査など各社の参院選中盤情勢調査によると、自民、公明両党の苦戦が予想され、与党は非改選を含めて過半数を維持できるか微妙とみられている。

 SMBC日興証券の宮前耕也シニアエコノミストは「売りが広がったのは与党過半数割れの可能性が出てきたことで政権が消費減税を含む財政拡張的な政策に動く懸念が出てきたため」と指摘。「選挙後の与野党協議で当面は現実的な政策に着地する可能性もあるが、金利の振れ幅が上下に大きくなる懸念がある」としている。【秋丸生帆】

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