中国軍が台湾周辺で「軍事演習」 米政権の公式HP表記に反発

2025/03/18 17:45 

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 台湾国防部(国防省に相当)は18日、同日朝までの24時間に台湾周辺で中国軍の航空機延べ59機と軍艦9隻が活動したのを確認したと発表した。事実上の軍事演習とみられる。戦闘機や無人機などが参加し、航空機のうち延べ43機が台湾海峡の中間線を越えて台湾側に入ったという。

 この活動について中国外務省の毛寧報道局長は17日の記者会見で、米国務省が公式サイトの米台関係に関する文書から「台湾独立を支持しない」との表記を削除したことへの対抗措置との立場を示した。毛氏は「米国は台湾問題で一連の誤った行動を取っている」とトランプ政権の対応を批判し、「『台湾問題によって中国をけん制する』ことは自らを滅ぼすだけだ」とも述べた。

 台湾側は中国軍の活動について「連合戦備パトロール」との見解を示している。顧立雄国防部長(国防相に相当)は18日、通常の戦備パトロールは1週間に1度程度だが、今回は1日に2度行う特殊なものだったと説明。「グレーゾーン戦略による挑発であり、台湾海峡の平和と安定にとってトラブルメーカーとなっている」と批判した。

 台湾軍も17日から5日間の予定で、中国軍の集結に備えた軍事訓練を台湾各地で実施している。【台北・林哲平、北京・河津啓介】

毎日新聞

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