韓国戒厳令 占師が主要文書を作成か? 押収資料と特徴一致

2025/05/22 17:46 

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 韓国前大統領の尹錫悦(ユン・ソンニョル)被告=内乱首謀罪などで公判中=による昨年12月の「非常戒厳」宣布を巡り、検察当局が、戒厳宣布文など主要文書について、占師の民間人が作成した可能性が高いとみていることが判明した。聯合ニュースなどが伝えた。

 この占師は、元軍情報司令官のノ・サンウォン被告=内乱罪などで公判中=だ。聯合によると、尹被告による戒厳令宣布文や、国会活動の禁止など具体的内容を定めた布告令の書式が、ノ被告の自宅を家宅捜索した際に押収した書類の特徴と一致していたという。

 ノ被告は、戒厳宣布で中心的役割を果たしたとされる前国防相の金龍顕(キム・ヨンヒョン)被告=内乱罪などで公判中=と親しい関係にあり、昨年9月以降、金被告の公邸を20回以上も訪れていた。

 金被告は布告令を自身が作成したと述べたことがある。だが、検察は、実際にはノ被告だった可能性が高いとみて捜査を進めている。

 尹被告は大統領だった昨年12月、野党を「反国家勢力」などと批判し、戒厳令を宣布して国会などに特殊部隊を投入した。憲法裁判所は今年4月、戒厳令を違憲と判断し、尹被告は大統領職を罷免された。【ソウル福岡静哉】

毎日新聞

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