尹前大統領の妻、株価操作に関与? 特別検察が事情聴取の方針 韓国

2025/07/10 17:36 

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 韓国の特別検察は10日、尹錫悦(ユンソンニョル)前大統領を特殊公務執行妨害などの容疑で逮捕した。

 特別検察はさらに、尹氏の妻の金建希(キムゴンヒ)氏を巡るさまざまな疑惑でも捜査を本格化させている。

 金氏には自動車輸入会社の株価操作事件に関与した疑惑や、知人の牧師から高級ブランドバッグを受け取った請託禁止法違反の疑いなどがある。いずれも検察が捜査した結果、容疑無しなどとしていったんは不起訴処分となった。

 だが国会で多数を占める進歩系の与党「共に民主党」が主導し、6月に金氏を捜査する特別検察官を任命する法案を賛成多数で可決した。李在明(イジェミョン)大統領による任命を経て捜査を開始した。捜査対象の事件は、その後に明らかになった別の株価操作疑惑や選挙への介入疑惑など計十数件にのぼる。

 特別検察はこれまでに疑惑に関係したとみられる人物への聴取や、関係先への家宅捜索などを進めてきた。金氏は6月、うつ状態にあるとして入院したが、11日後に退院した。特別検察は、金氏からも事情聴取する方針だ。

 一方、尹氏が所属した保守系の最大野党「国民の力」の立て直しを図る「革新委員会」は10日、「大統領夫妻の専横を正すことができず、戒厳令宣布に至ったことの責任を深く痛感する」などとする謝罪文を発表。「信頼される政党として生まれ変わることを約束する」と訴えた。これまで一連の捜査に反発してきたが、党の支持率が急落するなかで、尹氏夫妻から距離を置いた形だ。【ソウル福岡静哉】

毎日新聞

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