1800人超犠牲に アジア豪雨、気候変動が豪雨強めたか WWA分析

2025/12/11 20:32 

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 インドネシアやスリランカなどアジア各地で少なくとも1800人以上が死亡した豪雨災害を巡り、異常気象と気候変動の関連を調査する国際研究チーム「ワールド・ウエザー・アトリビューション(WWA)」は10日、温暖化による海水温の上昇で豪雨が強まったとする分析結果を発表した。

 WWAは、11月下旬以降にインドネシアとマレーシア、タイの3カ国と、スリランカで甚大な被害をもたらした二つのサイクロンを分析した。5日間で最も降雨量が多かった期間を調べたところ、豪雨はそれぞれ「70年に1度」「30年に1度」レベルに相当する事象だったことが分かった。

 サイクロンが発生するベンガル湾やアラビア海など北インド洋の海水温は、過去30年の平均より0・2度高く観測されたと指摘。温暖化がなければ海水温は現在より約1度低かった可能性があるといい、海水温の上昇によってサイクロンに供給される熱と水蒸気が増え、豪雨を強めた公算が大きいと結論づけた。【バンコク国本愛】

毎日新聞

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