中国、26年は「内需拡大」を最優先 中央経済工作会議で方針

2025/12/11 21:05 

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 中国共産党と中国政府は10~11日、2026年の経済運営方針を協議する中央経済工作会議を開いた。優先課題に「内需拡大」を掲げて、消費拡大や所得増を重視する姿勢を強調。デフレ(物価下落)圧力が高まる中、金融緩和を継続して物価を安定させる方針も示した。

 国営新華社通信が伝えた。習近平国家主席が演説し、25年の経済運営を総括して来年の方針を示した。

 現状の課題として「供給過剰と需要不足の矛盾が顕著となっている」と指摘。26年の重点課題の筆頭に内需拡大をあげて「強固な国内市場を構築する」とした。具体的にはサービス消費の拡大や買い替え策を強化していく。技術革新の促進や外資への対外開放も堅持するとしている。

 「より積極的な財政政策」と「適度に緩和的な金融政策」も引き続き実施すると表明。金融緩和で「物価の回復」を図る方針も示された。足元で急減速している投資については「下落を防ぎ安定させる」として、公共支出で下支えする方針を示した。

 25年の経済状況について米中対立などを念頭に「異例の一年」としつつも「党と人民は団結して困難を乗り越えた」と総括。成長率「5%前後」などの主要目標について「必ず達成される」と強調した。26年の成長目標は来春に公表する。【北京・松倉佑輔】

毎日新聞

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