兵庫・斎藤知事が26日午後に見解 第三者委のパワハラ・違法認定受け

2025/03/26 11:48 

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 兵庫県の斎藤元彦知事らがパワーハラスメントなどの疑惑を文書で告発された問題を調査する県設置の第三者委員会(委員長・藤本久俊弁護士)の報告書に対し、斎藤氏は26日午後、報道陣に見解を説明する。報告書は、斎藤氏らの一連の対応について明確に違法性を指摘した。

 報告書は、県が告発を理由に元県西播磨県民局長の男性を懲戒処分としたのは、公益通報者保護法に明らかに違反していると判断。告発に絡む処分は「無効」との見解も示し、斎藤氏による職員への叱責など10件の行為がパワーハラスメントに該当すると認定した。

 「公益通報者保護法違反に当たる可能性がある」とした県議会調査特別委員会(百条委)の調査報告書よりも厳しい判断となった。

 第三者委の報告書は元局長の告発内容が公益通報の対象事実になると指摘。斎藤氏の指示に基づくメール調査や元局長の公用パソコンを回収した行為は、同法が禁じる「通報者探索」に当たると認定した。

 県は告発文の作成を含む複数の理由で元局長を停職3カ月の懲戒処分にしたが、第三者委は告発内容の一部には真実相当性もあるとして「告発を理由にした懲戒処分は不利益扱いに当たり、許されない」と判断。県の対応について「明らかに違法だ」と非難した。

 第三者委は県弁護士会が推薦した裁判官出身の弁護士3人で構成。報告書に法的拘束力はない。【中尾卓英、栗田亨、山田麻未】

毎日新聞

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