前橋市の小川晶市長が市職員と複数回にわたってホテルを訪れた問題で、市議会は３日、全会派の連名で、進退の早期決断を迫る申し入れ書を提出した。受け取った小川市長は「しっかりと検討させていただく」とだけ述べた。今後は、小川市長による進退の表明が最大の焦点となる。

　提出は、２日の小川市長による市議会への再説明を受けて３日に開かれた各派代表者会議で、最大会派の前橋高志会が提案。全会派が賛同した。

　申し入れ書は、小川市長に関する一連の報道が「市民に深い不信と失望を招いている」と指摘。これまで市議会に２回の説明を行ったが「説明責任を果たしておらず、説明も真実と受け止められてはいない」と糾弾した。

　続けて「市長の振るまいとその後の対応が市政に大きな混乱と停滞を招いていることを猛省し、自らの進退を速やかに決断して明らかにするよう強く求める」と迫った。

　小川市長は２日の再説明で約２時間をかけて市議会からの質問に回答。公用車の使用記録の開示や、市民に直接説明する機会を検討する意向を示した。一方で、進退については「市民の皆様の声を受け止め、支援者や弁護士に相談する時間をいただきたい」と保留していた。【加藤栄】