<1分で解説>トランプ政権、政府閉鎖を逆手に民主党に「報復」

2025/10/03 16:11 

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 米連邦政府の一部機関が閉鎖される問題で、トランプ政権が野党の民主党が重視してきた事業を凍結する報復措置を公表しました。共和党と民主党の話し合いが進まない中、政権はこの閉鎖を逆手にとって民主党に圧力をかけています。1分で読めて役に立つ「サクッとニュース」、今回は「アメリカ連邦政府の一部機関閉鎖とその影響」を解説します。

Q どんな事業が止められたの?

A ホワイトハウスのボート行政管理予算局長は1日、連邦政府が助成した東部ニューヨーク州のトンネルや地下鉄の整備事業費計約180億ドル(約2兆6500億円)を凍結したと、X(ツイッター)で表明しました。

Q どうしてこの事業なのかな。

A この事業はバイデン前政権の時に国家的プロジェクトとされていました。ニューヨーク州は民主党が優勢で、党のシューマー上院院内総務やジェフリーズ下院院内総務がこの地区の出身です。幹部2人の狙い撃ちとみられています。

Q 他にも止められた事業はあるの?

A エネルギー省も1日、クリーンエネルギー関連の事業321件の財政支援を終了し、約75億6000万ドル(約1兆1000億円)を「節約」したと発表しました。CBSテレビによると、西部カリフォルニア州など、2024年大統領選でハリス前副大統領がトランプ氏に勝った16州が影響を受けます。

Q 一部機関の閉鎖はずっと続くの?

A 米連邦上院は1日に再開に向けた予算審議が行いましたが、与野党の合意はできず、3日以降に持ち越されました。

Q 閉鎖で国民の生活はどうなるの?

A 今のところ大きな混乱はありませんが、長引くと行政サービスの停止や遅れが広がる可能性があります。

毎日新聞

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