44人死亡の歌舞伎町ビル火災から24年 遺族らが跡地で追悼

2025/09/01 15:49 

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 2001年に東京・新宿の歌舞伎町で44人が死亡した雑居ビル火災から1日で24年となるのに合わせ、遺族らは8月31日夜、ビルの跡地で献花し、犠牲者を追悼した。

 ビル4階の飲食店で働いていた長女愛子さん(当時26歳)と次女彩子(さいこ)さん(同22歳)を亡くした豊島区の植田安子さん(73)は午後10時過ぎに現場を訪れ、花束を手向け、手を合わせた。植田さんは「(私が)生きている間に解決してほしい。犯人自身は分かっていると思うので、出てきてほしい」と話した。

 この日初めて訪れた愛子さんの友人で団体職員の男性(53)=渋谷区=は「事件が記憶から薄れてしまうのはどうかと思う。当時から犯人が捕まってほしい思いは変わらない」と話した。

 火災は01年9月1日未明に発生。新宿区歌舞伎町1のビル(地上4階、地下2階)から出火し、3階のマージャン店と4階の飲食店にいた客や従業員ら計44人が一酸化炭素中毒などで死亡した。出火原因の特定には至っておらず、警視庁は放火の疑いがあるとみて捜査を続けている。【菅健吾】

毎日新聞

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