ライフル銃でクマ駆除へ 警察庁、岩手県で意見聴取 被害拡大で

2025/11/05 15:27 

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 警察官によるライフル銃を使ったクマの駆除に向けて警察庁の担当者が5日、岩手県庁を訪れ、県の担当者から出没の実態や駆除に対する支援のあり方について意見聴取した。

 警察庁の前田勇太・警備3課長は「緊急的対応として(市町村長の判断で発砲できる)緊急銃猟に協力し、警察が保有するライフル銃を使用して駆除できるようにしたい」と語った。

 意見聴取は非公開。終了後、前田課長はライフル銃による駆除について「どういう形でやれるのかを聞いた。議論、意見交換した。持ち帰って検討したい」と話した。

 岩手県では今年度、クマによる被害で5人が死亡(10月27日時点)。9月末までにクマの出没は4524件に上り、714頭を捕獲した。こうした現状について前田課長は「クマの被害は深刻で、切迫したもの。人の生活圏にクマが出没する異常な事態」という認識を示した。警察はクマが出没した際の交通規制や住民の避難誘導、注意喚起の広報などの支援にも引き続き取り組む方針。

 警察庁は4日には秋田県に担当者を派遣し、県と県警から課題などを聞き取った。【山田英之】

毎日新聞

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