知覧茶「有機元年」掲げ研究会 鹿児島茶の生産量1位で機運醸成
「有機元年」を掲げる「知覧茶オーガニック研究会」が19日、鹿児島県南九州市知覧町の製茶6工場によって設立された。有機栽培は化学肥料や農薬を与えないこともあり、品質維持が難しい。このため会員間で技術に関する情報を交換するほか、有機栽培の農場を集団化する機運を醸成。近隣農場の肥料や農薬が影響を及ぼさないように「有機ほ場マップ」を作り、賛同農場も増やしたいという。
農林水産省が18日発表した作物統計で、鹿児島県の2024年産の茶生産量が、1959年産の統計開始以来初めて全国1位になった。69年産以来、静岡県に次ぐ2位だった鹿児島県にとって悲願だった。
その鹿児島県内では、霧島市や志布志市などの生産地で有機茶の取り組みが進む。一方、知覧茶は早場産地のブランド力があり、高価格で取引されるために「わざわざ難しい有機に手を出さなくても」と判断する生産者がおり、普及が遅れていたという。
茶農場約1200ヘクタールのうち有機は102ヘクタールにとどまり、県全体(8140ヘクタール中799ヘクタール=2023年)より割合が低く、発展途上だ。更に102ヘクタールの大半は取り組みから間もない「有機転換中」で、3年以上たった有機JAS認証の農場は35ヘクタールにとどまる。
19日には同市知覧町郡のJA南さつま本所で設立総会があった。同JAの山下良行組合長は鹿児島県の茶生産量が1位になったことに触れ、「ドリンク系の需要が大きく伸びた。平地にほ場が広がり、機械化が進みやすかったこともあるが、皆さんの努力の成果」と称賛。「知覧茶が名実ともに振興するよう、有機栽培に大いに期待したい」と述べた。
研究会長に就いた前原製茶の前原翔太取締役(35)は「コストをかけ過ぎることなく、高い品質維持も心掛け、知名度の高い知覧茶のステータスを更に上げたい」と意気込んだ。【梅山崇】
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