赤沢氏、22日にも訪米へ 関税撤廃を目指して3回目の協議に

2025/05/15 20:08 

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 トランプ米政権による関税引き上げを巡る日米交渉で、赤沢亮正経済再生担当相が日本時間22日にも訪米する方向で調整に入った。関税撤廃を目指し、ベッセント米財務長官らと3回目の閣僚協議に臨む。政府関係者が明らかにした。

 交渉相手のベッセント氏は20~22日にカナダで開かれる主要7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議に出席しており、赤沢氏との協議は23日となる見通し。

 日米両政府は、赤沢氏の訪米に先立つ19日から2回目の事務レベル協議を実施し、米国車や米国産農産物の輸入拡大を阻んでいるとして米国側が問題視している非関税障壁などについて交渉を継続する。

 その後の閣僚協議では、日本側が撤廃を求めている自動車や鉄鋼・アルミニウムに対する25%の追加関税の取り扱いが主要な論点となる見通し。米国側は撤廃には応じないとの主張をしており、日米の立場の隔たりは大きいままだ。

 日本側は米国からの輸入自動車の安全審査を簡素化する特例の拡大▽米国産の大豆・トウモロコシの輸入拡大▽造船分野での協力――などを5月1日に実施した2回目の閣僚協議で示しており、米国側の譲歩を引き出せるかが焦点だ。

 米国の関税引き上げを巡っては各国・地域が対米交渉を実施している。米英と米中は関税引き下げで合意した。【高田奈実、川口峻】

毎日新聞

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