「食べられる草木も知っていた」 李在明氏、極貧から大統領に
韓国大統領選(6月3日投開票)で当選確実となった進歩系政党「共に民主党」の李在明(イ・ジェミョン)氏(61)は、貧しい少年工から国のトップへと駆け上がった。強いリーダーシップを評価する声がある一方、「ポピュリスト」などと批判を浴びる。多くの刑事裁判も抱えており、毀誉褒貶(きよほうへん)の激しい人物だ。
1963年、韓国南東部・慶尚北道(キョンサンプクド)安東(アンドン)市郊外の農村で生まれた。極貧の家庭で育ち、自伝にはこう記している。「いつも腹がへっていた。小さいころから、食べられる草、花、木を知っていた」
小学校卒業後、ソウル近郊の京畿道(キョンギド)城南(ソンナム)市に転居。12歳からネックレス工場などで働いて家計を支える傍ら、夜学に通って猛勉強し、ソウルにある私立の中央大に入学した。工場での事故で左腕に障害を負い、兵役は免除されている。
この時期、大勢の学生らは民主化運動に加わった。だが李氏は運動に関与せず、難関の司法試験の勉強に没頭。86年に合格し、弁護士として活躍した。
城南市の市立病院設立運動に関与したことなどを契機に政界入り。2010年に2度目の挑戦で城南市長に当選し、2期務めた。このころから、強いリーダーシップと歯に衣(きぬ)着せぬ過激な物言いで注目を集めるようになった。
18年に京畿道知事選に当選後、22年大統領選に党内予備選を勝ち抜いて出馬。保守系の「国民の力」の尹錫悦(ユン・ソンニョル)氏に惜敗したが、その後、党代表選で当選した。だが知事時代の都市開発事業に関連した背任罪や、公職選挙法違反罪などで次々と在宅起訴され、五つの刑事裁判を抱える。
それでも党代表として臨んだ24年総選挙で公認権を駆使し、自らと距離がある政治家らを次々と排除。党内基盤を固めた。大統領選の予備選では圧倒的な勝利を収め、共に民主党の公認候補に。3日の本選でも、国民の力の金文洙(キム・ムンス)氏らを寄せ付けなかった。
極貧の少年時代からの成長過程を書いた自伝は、邦訳版が日本でも出版された。家族は妻金恵景(キム・ヘギョン)氏と息子2人。【ソウル福岡静哉】
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