国際協力機構（ＪＩＣＡ）は３日、外務省の命令に基づき、豪雨による洪水で多数の死者が出ているスリランカに国際緊急援助隊の医療チームを派遣した。洪水で病院機能が停止している同国西部に入り、けが人らの治療にあたる。

　羽田空港で実施した結団式で、国光文乃副外相は同国が１９５６年の日本の国連加盟を後押しし、２０１１年の東日本大震災でも被災者に紅茶を届けたエピソードに触れ、「今は恩返しをする時だ」とあいさつ。クマーラシンハ駐日スリランカ大使は「本当に支援が必要な今、日本の協力は言葉にできないほどありがたい」と感謝した。

　事前に調査していた関係者を含め、医師や看護師ら３１人が２週間程度活動する予定。インドネシア、タイも合わせた死者は１３００人を超えており、日本は要請のあったスリランカとタイにテントや毛布などの緊急援助物資の供与も決めている。【田所柳子】